X DESIGN NEW 2024-08

X DESIGN NEW 2024-08

Xデザインフォーラム、応用人間工学国際会議、和歌山県すさみ町

2024/8/10

X DESIGN NEWS の2024年8月号をお届けします。このNEWSでは、これからの社会、ビジネス、デザイン、人生に役立つ情報をお伝えします。本メールは、Xデザイン学校に関連する皆様や、これまでにXデザイン研究所の浅野智や山﨑和彦と名刺交換などをさせて頂いた皆様にも送らせて頂いております。

TOPICS: 第12回Xデザインフォーラム(9月1日)

第12回 Xデザインフォーラム「カルチャー x チーム x デザイン」 (会場/オンライン)はとても充実したプログラムです。 前半では、はじめにキーノートスピーチ「カルチャーとデザインの実践」を金井恵子氏(マネーフォワード執行役員、VP of Culture)に講演いただきます。そして、特別セッション「チームのカルチャーとチームとデザイン」では、富田誠氏(東海大学教授)、瀧本はろか氏 (株式会社スマートバンク UXリサーチャー)、瀧知惠美氏 (株式会社MIMIGURI)による講演とディスカッションをします。後半のオープンセッションは、誰もが参加・発表できるオープンなイベントとして、大事なセッションです。オープンセッションでは口頭発表8名および24名のポスターセッションでも多くの方が多様なテーマで発表をしてくれます。最後に交流会では、お飲み物も準備して講師や参加者で交流を深めます。とても楽しい時間になることが予想されます。この分野に興味がある多くの皆様の参加を歓迎致します。 ■日時:2024年9月1日(日)13:00-17:20(交流会は17:30-19:00) ■会場参加:マネーフォワード本社会議室(田町駅より徒歩3分)限定50名 ■オンライン参加:Zoomでオンライン配信をします。 ◾️詳細・申込:https://peatix.com/event/4061112/view ■13:05-13:30 キーノートスピーチ「カルチャーとデザインの実践」・金井恵子(マネーフォワード執行役員、VP of Culture) ■13:30-15:20 特別セッション「チームのカルチャーとチームとデザイン」・「表現を通じた集団的な自己認識」 富田誠(東海大学教授) ・「リサーチカルチャーブックを形作るチーム体制」 瀧本はろか (株式会社スマートバンク UXリサーチャー)   ・「知が生まれてくるチームづくりとは?」 瀧知惠美 (株式会社MIMIGURI リフレクションリサーチャー/エクスペリエンスデザイナー) ■15:30-16:50 オープンセッション:口頭発表(二つの部屋に分かれます) ・01「200人がリアルに集って対話する。全社イベントのデザイン 」 佐野実生(コンセント) ・02「評価制度をキャリア開発の機会へ-個人のポテンシャルを開放するチーム対話の事例研究」、笠松拓也(MIMIGURI/Yurusy) ・03「「音」に向き合い再解釈する体験を通して、新しい視点を獲得。チーム・組織の創造性を高める人材育成プログラム「Sound & Thinking」」髙塚俊(インフォバーン) ・04「個人のビジョン構想のためのワークショップの検討」佐々木俊弥(マネーフォワード) ・05「横断チームで行う生活実態調査」大塚小容子(トヨタコネクティッド) ・06「読めない人はペルソナの概念を使えない。そんな人もデザインに取り込む状況思考のすゝめ」河上泰之(Beth合同会社) ・07「「使いたいと思います」を信じていませんか?〜新規事業立ち上げ期におけるMVP検証の確度の高め方〜」 秋野比彩美(グッドパッチ) ・08「組織を越える楽しさに目覚めたワークショップの報告」 安武伸朗(常葉大学) ■16:50-17:20 オープンセッション: ポスター発表 ・01「学習共同体の形成によるサービス価値創出の研究 ーCULTIBASE Labにおける学習コミュニティづくりの実践事例」 田島佳穂(MIMIGURI)・02「新しい自己理解を生み出す」 coBARの実験〜女性たちの孤独を解消する場を考える〜」 鈴木彩音(JVCケンウッド・デザイン)・03「横断チームで行う生活実態調査」 大塚小容子(トヨタコネクティッド),西彩加(トヨタコネクティッド)・04「大学自治へのデザイン」 安井悠起(武蔵野美術大学)・05「レコードの聴取体験に基づく手間を対象としたデザイン論の探究」 ロテンセキ(武蔵野美術大学)・06「共通認識を学ぶ教材の開発事例」 水野悠子(個人)・07「妄想対話を生み出すためのチームビルディングの考察」 鈴木愛佳(常葉大学)・08「「互助」を促すアプリケーションの有効性」 小町帆香(東京女子大学)、高良百花(東京女子大学)、渡邉凜(東京女子大学)・09「自利と利他から考える距離感のデザイン」 南雲琴寧(東京都立大学)・10「テーマソング作りを通じたチームカルチャーの育成と行動の変容」 仙田真郷(note)・11「セイコーマートの地域循環型モデル可視化」 大田菜緒(武蔵野美術大学)・12 「高校×大学×コラボレーションスペース×未来デザイン研究会 デザイン実践の学びを見つめ直す」 金子ゆり(パーソルキャリア)、大浦美穂(常葉大学)・13「ハラスメントの多様化をテーマとしたビジュアライゼーション」  矢島和花菜 (東海大学)・14 「保育士の、内発的動機をストーリーにした絵本の制作」  岩瀬未佳(東海大学)・15 「システム化によって生まれた距離を埋めるためのギフトの制作」  高橋紗彩(東海大学)・16 「外国人労働者と対話するためのおにぎり集会の実践」  御領園結花(東海大学)・17 「共感から育むデザインリサーチ×カルチャーの土壌づくり」  酒井芳樹 (マネーフォワード)・18 「多国間チームとのコラボレーションによるチームビルディングとユーザー理解の事例」  重枝敦也 (マネーフォワード)・19 「働く意味のキャリアデザインの方法論に関する研究」  柳瀬浩之(ビータップ)・20 「自身が主催する草野球チームにおけるカルチャーブックの制作」 小泉慧史(東海大学)・21 「顧客志向を育む従業員体験設計」  鈴木修平 (KDDI)・22「ウェブアクセシビリティを組織に浸透させる、チェックシートの再定義」  山本泰子(コンセント)、東海林 慶祐(コンセント)・23「日本産ラム酒「TRUCK Japanese Rum」 製造販売プロジェクトの実践」 善利光雅(truck LLC)・24「花々のストーリーをテーマにした作品制作」 伊藤葵(東海大学)

TOPICS: ニースで応用人間工学の国際会議で発表

Xデザイン学校の3人でフランスのニースに応用人間工学の国際会議の発表に行ってきました。ニースでは、国際会議だけでなくマチスやシャガールの美術館、海岸やフランス料理も楽しみました。Xデザイン学校では毎年、国際学会へ参加することにしていますので、次年度は興味がある人はぜひ。 ・佐々木俊弥(マネーフォワード) How to set up design skills appropriate for each organization ・斉藤恭子(電通デジタル)Classification and Development Methods of Design Projects in Digital Marketing: Perspectives from Art and Design Thinking ・山﨑和彦(Xデザイン研究所)7月25日(木)Remote digital tower to support air traffic control systems

NEWS: 公開講座 持続可能で循環型社会にむけて、校外研修京都

◾️Xデザイン学校公開講座「持続可能で循環型社会にむけて インクルーシプ、ビジョンとシステムミックのアプローチ」(会場/ オンライン)参加募集 これからのビジネスや私達の⽣活を考えると持続可能な循環型社会に向けてデザインを活⽤することが期待されています。インクルーシブデザイン、ビジョンデザインとシステムミックデザインの三つのアプローチの可能性があります。8月20日(火)夕方開催。https://peatix.com/event/4042867/view
◾️Xデザイン学校校外研修 京都 募集準備中 10月12日(土)-14日(祝月)に京都で恒例の校外研修を実施予定です。Xデザイン学校のFacebook グループにて、準備が整いしだい募集を開始する予定です。 ◾️柳瀬 浩之(ビータップ 代表取締役/経験学習デザイナー)の活動が雑誌掲載 柳瀬さんはXデザイン学校アドバンスコースの活動をデザイン学会で発表。その発表を見た、先端教育の編集部が柳瀬さんを雑誌に紹介「新たなキャリア形成のためには「ポータブルスキル」が重要に。」https://www.sentankyo.jp/articles/557a9b20-9d8d-4717-b613-32b98c4ddc01?fbclid=IwY2xjawEjqFJleHRuA2FlbQIxMAABHRq8X6SfViKVMn2wmezcnux0hqsQrSTy9UD9OlXpVgnjopo8-icBewr1aQ_aem_mVa1YrrM97fx2iYYaCdSGA

COLUMN: Xデザイン学校の和歌山県すさみ町(岩崎友彦)

和歌山県すさみ町。僕は編集者として仕事柄各地へ赴いたが、全く知らない土地だった。もっと言えば、和歌山の印象が薄かった。出身の方には平身低頭だけれど、“クラスの目立たないいい子”な感じで、日本には目立つヤツ(目立とうとしていると言ってもいいかもしれない)があちこちにもっといる。武蔵美の産学PJでご縁ができて初めて来てみたら、ヤバいよヤバいよ。世にも美しい海山川が箱庭のようにレイアウトされ、子どもたちが清流にジャボンと飛び込んでいる。南海トラフ対策で交通量が激減した絶景のコーストラインは、夜見上げれば驚嘆のミルキーウェイ。黒潮が目の前をうねる釣りの聖地で、けして都会に出回らない魅惑的なシーフードが悩殺的なボディブローを喰らわす(マグロの内臓の炊いたんは最高)。
人口約3,500人で、毎年100人自然減。信号が5つしかなく町の中心部にコンビニさえない。2,000世帯中500軒が空き家で、高齢化率がもうすぐ5割。人口密度は全国1,741市町村中、1,520位だ。6つあった漁港は現在1つしか機能せず、2500トンあった水揚げは1/10以下に落ちた。(330人いた漁師は今や80人、ほぼベテランであと10年経てば何人海にいるだろう)そんな消滅可能性上位の過疎地に来て思う、ここは、この国の過去であり、この国の未来だ、と。ヒト・モノ・カネがロクになかった来し方がここにあり、進行の止まらない人口減少・少子高齢化の行く末がここにある。課題先進地。しかし特別なことは何もない、都会を離れれば日本はどこもかしこも先進地だらけだ。
そんな土地なのに、来るとびっくりする。少しも暗いイメージはなく、人々が笑っちゃうくらい朗らかで快活。ほぼ本州最南端の南国はラテン気質なのか、とにかくオープンで愉快。何もないからこそ南太平洋まで出稼ぎにいき、外から生きる術を持ってきた風土が訪問者へのウェルカム精神を育み、貧しさゆえにみなで肩組んで生きてきたことで貧富の差が生まれず、“敬語がない”文化が育まれた。その文化に花を咲かせるように、中央から離れた辺境の地は建前の必要もなく誰もが本音をバンバン話す(この辺、組織デザインに関心ある方にはきっと面白い)。
ヒト・モノ・カネがないと、何が起こるか。ある日軽トラの隣で役場の桂くんが強烈なことを言ったのだ、「助けたれよと思うし、助けろよと思う」と。人がいないからこそ日本人を支えてきた互助の精神が今も脈々と息づいているのだが、そのレベルが半端ない。もう自動筆記レベルで手が動く。(この辺、ケアや近接のデザインに関心ある方にはきっと面白い)そして、コンビニもチェーン店もホームセンターも近くにないスーパー1軒だけの町は、“手元にあるものを利活用して価値を創造する”力が半端ない。ブリコラージュが日常で「これ、こうしたら、こう使えるんちゃうか」と老いも若きもクリエイティブに工夫する。(この辺、アブダクションやエフェクチュエーションに関心ある人にはきっと面白い)さらに、ごんぱち、筍、ケンケン鰹、はちみつ、野菜に果物、ナガレコ、鮎、イセエビ・・・お店で何でも買えない分、方々から回ってくる旬の美味が半端ない。貨幣経済を生態系で大きく包み込んで価値交換する里山資本主義がしっかり機能している。(この辺、贈与論やポスト資本主義に関心ある方にはきっと面白い)
そんな日本の片隅のちいさな町の人々が、ソーシャルイノベーションの世界を牽引するエツィオ・マンズィーニの想いを無意識的にかなり実践していて痛快なのだが、何でもある都会で暮らして半世紀、ひょんなきっかけで地域に入ってみたら、“ないからこそ生み出される価値”があまりに素敵で、侘び寂びを美とする国に生まれた人間として僕は今、「ない」が生み出すデザインを探究したいという気持ちに駆られている。狭義の意味でのデザインは引き算だとかねてより思ってきたが、Less is more. 人類は文明をデトックスする時期に来ていると僕は思っている。すさみへのディープダイブは、当分終わりそうにない。
Xデザイン学校では和歌山県すさみ町で校外研修を毎年実施していますが、2025年2月22日(土)-24日(祝月)にも校外研修を予定していますので、ぜひおいでください。今年のXデザイン学校校外研修(和歌⼭県すさみ町)「ナラティブアプローチ、アクションリサーチと近接のデザイン」 はこちらhttps://peatix.com/event/3795110/view
最後に: 最後までお読みいただき、ありがとうございました。X DESIGN NEWSは今後も継続的に配信していく予定です。NEWSなど掲載したいことがありましたら、事務局までご連絡ください。Xデザイン学校事務局へお問い合わせは下記のメールよりお願いします。
メール:xdesignacademy@gmail.com  Web:https://www.xdesign-lab.com/ note: https://note.com/xdesign_lab
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