X Design News 2024-06 

X Design News 2024-06 

2024/6/25

目次

    TOPICS: エフェクチュエーションとクリエイティブ

    6月17日のXデザイン学校公開講座「エフェクチュエーションとクリエイティブの交差点」では、吉田満梨(神戸大学)さんからは、これまでの経営学が重視してきた因果論は、目的に対して最適な手段(原因)を追求する。経営学におけるHerbert Simonの影響として、一人一人には認知限界があるが、事実前提と価値前提により組織の合理性が確保されるという考え方が基本にある。
    エフェクチュエーションは、抽象的な目的(北極星やビジョン)は手中の鳥の一つとしてとらえて、目的がはっきりしなくても、手持ちの手段でまずやってみることで実効性を高まる。うまくいかないかもしれないが自分がもっている手段でやってみることで、まわりの人たちと相互作用が生まれる。それによってパートナーが加わってくる。パートナーが加わることで、やれることが変わってくる。そのあとに中村善貞さんより富士フィルムの事例をお話しいただき、会場の参加者と熱い議論になりました。小島健嗣 さんのファシリテーションで素晴らしい会になりました。https://peatix.com/event/3942728/

    TOPICS: Xデザイン学校秋コース募集開始

    2024年秋(8月開講)には、初めてUX/サービスデザインを学ぶ「ビギナーコース」、これからのUXデザイン/ プロジェクトのリーダーを目指す「リーダーコース」、基礎から質的なユーザーリサーチと実践を学ぶ「ユーザリサーチコース」と初めて問題解決のためのUXリサーチを学ぶ「UXリサーチコース」の4コースを開講します。どのコースもこれまでにデザイン教育をうけたことがない人も対象にしていますので、初めての方もお申し込みください。
    すでに秋コースの申し込みを開始して、申し込み締め切りは7月8日(月)です。この秋に、ぜひ一緒にXデザイン学校で学びましょう。 ・2024年秋コースカタログ https://www.xdesign-academy.com/ ・2024年秋コースの募集要項・申し込み https://peatix.com/event/3951359/ ・2024年秋コースの紹介のビデオ https://www.youtube.com/watch?v=Kxw3b2837dQ

    NEWS: Xデザインフォーラムとインタビュー

    ◾️Xデザインフォーラム:発表者募集開始 9月1日(日)午後に開催する第12回 Xデザインフォーラム「カルチャー x チーム x デザイン」。 前半の招待セッションでは、金井恵子氏(マネーフォワード執行役員、VP of Culture)富田誠氏(東海大学教授)、瀧本はろか氏 (株式会社スマートバンク UXリサーチャー)、瀧知惠美氏 (株式会社MIMIGURI)による講演とディスカッションをします。 後半のオープンセッションでは、誰もが参加・発表できるオープンなイベントとして、大事なセッションです。今回、オープンセッションの口頭発表およびポスターセッションの発表者を募集いたしますので、奮ってお申し込みください。募集テーマは、「カルチャー x チーム x デザイン」に関連する発表や、UXデザイン、情報デザイン、サービスデザイン、ユーザーリサーチやデザイン活動やデザイン研究などデザインに関する発表を募集します。発表申し込みは7月22日(月)までです。https://peatix.com/event/4032489/
    ◾️クラスルームインタビュー:松薗美帆さん 実際に学びの場にいる方々の声を届けていく、クラスルームインタビュー。UXリサーチコース講師の松薗さんは、「人類学とデザインを結ぶことで、社会に応答する。」を語る。https://note.com/xdesign_lab/n/nd0d1aa289ab3 ◾️クラスルームインタビュー:水上夏希さん ユーザーリサーチコースでティーチングアシスタントをされている水上夏希さんは、「ワクワクする“変”が生み出す未来を、デザインでつくる。」を語る。https://note.com/xdesign_lab/n/n6555eef13c0a

    COLUM: 天賦の才とは(日野 隆史)

    私がユーザーとの関わりが深い業務を生業とする中で私の耳目を惹く二人の人物がいる。ジャパネットたかたの創業者である高田明氏と、かつて日産自動車を率いた水野和俊氏である。
    高田明氏は熱意あふれるプレゼンテーションで顧客を惹きつけ、日本の通販業界に大きな足跡を残した。2004年の顧客情報漏洩事件の際には、シナリオを用いずに顧客の立場に立って単身で謝罪会見を行い、この難局を乗り越えた。一方の水野和俊氏は、スカイラインGT-Rの開発を手がけ、日本の自動車界に輝かしい足跡を残した男だ。彼は車の性能の向上に尽力すると同時にユーザーのニーズを理解するため、自ら顧客をサーキットに招き入れ、試乗後のインタビューを行った。業務用での購入が可能かどうかといった税制など細かい点にまで目を配り、徹底的に調査を重ねたという。
    この二人に共通しているのは、ユーザーの視点を決して見落とさない姿勢と執念である。ただUXデザインを学んだだけの者とは違う、何かほかの要素を体現していた。天賦の才能は必要ない。ユーザーの立場に立ち、その願いを汲み取ることが何より大切なのだ。声に耳を傾け、現場での体験を重んじる。様々なアイデアを練り上げ、一つひとつ吟味していく。そうした熱意とこだわりが、卓越した製品を生み出す源泉となっていたのである。
    しかし、二人が最初から成功を手にしていたわけではない。高田氏は独立当初、資金繰りに窮していた。そこで高田氏はユーザーを喜ばせる方法を熟考し、温泉宿の宴会場で撮影した写真を翌朝に宿泊客に売るというアイデアを思いついた。このアイデアはユーザーの心を射抜き、16年の歳月をかけてこの方法で資金を蓄積していったのだ。一方の水野氏は、「初デートの女性に『今日は楽しかったわ』と最後に一言だけ言ってもらえるような車を作りたい」と心に決め、その思いを胸に車作りに臨んでいた。そうした二人の想いが、より良い製品を生み出すための支えとなっていたに違いない。地道な営みの先に、人間の可能性は潜んでいる。
    天才になる必要はない。ユーザー目線と現場主義、そして情熱さえあれば、誰もが素晴らしいものを生み出せるはずだ。二人の姿勢を見て、私はそう確信したのである。(日野 隆史さんについてはこちらも参照してください https://note.com/xdesign_lab/n/n3fa5abf6e31d )

    最後に

    最後までお読みいただき、ありがとうございました。6月は福岡へ日本デザイン学会発表大会へXデザイン学校のメンバー6名と参加しました。無事に発表ができて、うまかもんも食べれてよかったです。 X DESIGN NEWSは今後も継続的に配信していく予定です。NEWSなど掲載したいことがありましたら、事務局までご連絡ください。Xデザイン学校事務局へお問い合わせは下記のメールよりお願いします。 メール:xdesignacademy@gmail.com  Web:https://www.xdesign-lab.com/ note: https://note.com/xdesign_lab X DESIGN NEWSの配信の停止をご希望される方は、下記よりお手続きをお願い致します。


    匿名で質問やリクエストを送る

    ※登録・ログインなしで利用できます

    メールアドレスだけでかんたん登録

    • 新着記事を受け取り見逃さない
    • 記事内容をそのままメールで読める
    • メール登録すると会員向け記事の閲覧も可能
    あなたも Medy でニュースレターを投稿してみませんか?あなたも Medy でニュースレターを投稿してみませんか?